東京地方裁判所 昭和51年(ワ)6342号 判決
原告訴訟代理人は、主文第一、二項同旨の判決並びに仮執行の宣言を求め、その請求の原因として次のとおり述べた。
一 原告は、登録第三七三五四三号の意匠権(以下「本件意匠権」という。)の意匠権者であり、その登録意匠は別添意匠公報記載のとおりの卓上用電気集じん機に係る意匠(以下「本件登録意匠」という。)である。
二 被告は、昭和五一年二月ころから同年五月ころまでの間に、別紙写真に示すとおりの意匠(以下「被告意匠」という。)に係る卓上用電気集じん機(以下「被告製品」という。)五、〇〇〇個を業として訴外株式会社多慶屋に販売した。
三 被告意匠は、本件登録意匠に類似する。従つて、被告が被告意匠に係る被告製品を販売した行為は、原告の本件意匠権を侵害するものである。
四 被告は、被告製品を販売することが本件意匠権を侵害するものであることを知り、又は過失によりこれを知らないで、被告製品の販売をした。
従つて、被告は、原告に対し、原告が被告の右侵害行為により被つた損害を賠償すべき義務がある。
原告は、被告に対し、右損害として被告が右侵害行為により受けた利益相当額を請求できるものであるところ、右利益相当額は、被告製品の一個当たりの販売価格金四五〇円から仕入価格金四〇〇円を控除した一個当たりの利益額金五〇円に前述の販売個数五、〇〇〇を乗じた金二五万円である。
五 よつて、原告は、被告に対し、右損害金二五万円及びこれに対する本件訴状送達の日の翌日である昭和五一年八月一九日以降支払済みに至るまで民法所定の年五分の割合による遅延損害金の支払いを求める。
被告は、適式の呼出を受けながら、本件口頭弁論期日に出頭しないし、答弁書その他の準備書面も提出しないから、民事訴訟法第一四〇条第三項により、原告の右主張事実を自白したものとみなされる。
右事実によれば、被告意匠が本件登録意匠に類似することは明らかであり、従つて原告の被告に対する本訴請求は理由があることに帰するので、これを認容する。